クリーン度と空調/環境管理基準値

(1)建築物衛生法(建築物における衛生的環境の確保に関する法律)

建築物衛生法の第4条に、建築物環境衛生管理基準値が定められている。 この基準では、興業場・百貨店・集会場・店舗・事務所・学校・旅館で3000m2以上(学校では8000m2以上)の規模の建物に適用され、 中央管理方式の空調設備を有する場合の居室環境基準は表-1に適合することが必要とされている。 平成15年7月より、従来の6項目にホルムアルデヒドが追加された。
表-1 建築物環境衛生管理基準値(平成15年7月)
汚染物質 基準値
(1)浮遊粉じんの量 空気1m3につき0.15mg以下
(2)一酸化炭素(CO)の含有率 10ppm以下
(3)炭酸ガス(CO2)の含有率 1000ppm以下
(4)温度 @17℃以上、28℃以下
A居室における温度を外気の温度差より低くする場合には、
 その差を著しくしないこと
(5)相対湿度 40%以上、70%以下
(6)気流 0.5m/s以下
(7)ホルムアルデヒドの量 空気1m3につき0.1mg以下

(2)労働安全衛生法

同様に労働安全衛生法に基づく事務所衛生基準規則として、中央管理室空気調和設備の場合の基準がある。 この基準規則では、単一の事業所として使用される事務所の環境管理・清潔・休養等について定めたものであり、 表-2はその給気・気流・温度等について定められた基準である。
表-2 中央管理空調の場合の基準(事務所衛生基準規則)
汚染物質 基準値
(1)給気の条件 浮遊粉じん 0.15mg/m3以下
炭酸ガス 1000ppm以下(室内5000ppm以下)
一酸化炭素 10ppm以下(室内50ppm以下)
(2)気流 流入気流が特定の労働者に直接、継続して及ばない事室内気流0.5m/s以下
(3)気温 17℃以上、28℃以下
(4)湿度(相対) 40%以上、70%以下
(5)ホルムアルデヒドの量 空気1m3につき0.1mg以下

(3)建築基準法

建築基準法では、中央管理方式の空気調和設備を有する建築物の居室について、環境基準が定められている。 (建築基準法施行令第129条の2の3の3)が、数値はビル管理法によるものと同一である。

(4)換気量に関する各種規制

建物用途 換気量 条件 法規
作業室 30m3/(h・人) 1人当りの気積が床上4m以上で、10m3以内または窓面積が床面積の1/20以上のこと 労働安全衛生
規則
無窓工場 35m3/(h・人)または15m3/(m2・h) 床面積 - 無窓工場に
関する取扱
室内駐車場 換気回数が10回/h以上 窓の大きさが床面積の1/10以内の時 駐車場法
施行令
駐車場 外気25m3/(m2・h)以上 駐車面積が500m2以上で窓の大きさが床面積の1/10以内のとき 東京都
安全建築条例
劇場、
映画館、
演芸場、
観覧場、
公会堂、
集会場
外気75m3/(m2・h)客席面積 空気調和設備があるときは、
全風量75m3/(m2・h)
外気量25m3/(m2・h)
客席床面積が400m2以上または地下興業場(第1種)
地下で150〜400m2(第1種、第2種のいずれか)
地上で50m2以下(第1種、第2種、第3種のいずれか)
東京都
安全建築条例
地上建築物 30m3/(m2・h)床面積
空気調和設備があるときは、外気量10m3/(m2・h)
床面積が1000m2以上の階(第1種)
1000m2以下の階(第1種、第2種のいずれか)
東京都
安全建築条例
<出典>「図解Q&A 空調調和設備」井上書院(1994)
表中第1種、第2種、第3種はいずれも機械換気の種別を示す。
機械換気:機械により強制的に換気することで次のように分類される。
@第1種機械換気:給気、排気を送風機で換気すること
A第2種機械換気:給気は送風機で排気は自然排気口で換気すること
B第3種機械換気:給気は自然排気口で、排気は送風機で換気すること
<法の出典>「ビル設備管理用語集」東京ビルメンテナンス協会建築物施設保全部会議